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雪国の再生古民家をたずねて(1)-十日町市松代

まつだいカールベンクスハウス
べんがら色の壁と黒い柱のコントラストが映えていますね。


天気晴朗-まつだいカールベンクスハウス

 12月7日から10日まで新潟県を歩いてきました。LCCを使うと飛行機代が思ったより安く、思い切って高飛びを決断した次第です。新潟と言えば、もちろん十日町市のカールベンクスさんの古民家再生がいちばんの訪問目的です。まつだいの"カフェ渋い"で食事して和洋折衷の雰囲気を体感し、カールベンクス古民家ゲストハウスに宿泊する。竹所をのんびり周回し、都合がよろしければ、カールさんになんとかお目にかかりたい。以上が旅立つ前の私の目標でした。ただし十日町は豪雪地帯ということで、天候を心配しておりました。
 7日は雲がほとんどない快晴。これは運が良い。十日町駅から、北陸急行ほくほく線に乗って、まつだい駅で下車し、カールベンクス古民家ゲストハウスのチェックインをするために、"カフェ渋い"へ。チェックインの時間より早く到着したため担当の方に連絡を入れると、「後ほどカールの方からご挨拶に伺いますので」との嬉しい一言。これも運が良い。足早にカフェへ向かいました。
 十日町市松代の商店街ほくほく通り沿いにあるまつだいカールベンクスハウスは、明治末の由緒ある旅館「松栄館」を再生させたものです。1階がカフェ、2階が建築デザイン事務所に生まれ変わっています。欧州の骨董と思しき重厚な扉を開けてカフェへ入り、席に座ってチェックインを待つことに。昼に訪れたこともあり、ランチメニューがテーブルも置かれており、ついつい目をやってしまった。食欲を抑えきれないため、カフェの雰囲気を味わうためだと自分に言い聞かせて、昼食を注文しました。
 「カールさん好みの生ハム&チーズ・お任せデザートセット」にドリンクはドイツ産ノンアルコールビールをチョイス。柱や梁の露出、日本の家具・建具・古材等、伝統的な暮らしの息吹を残しながらも、ソファやテーブル、冬の寒さを凌ぐ薪ストーブ、ペアガラスを取り入れ、現代的な暮らしに対応している。オーセティシティとアメニティがこれ以上ないあり方で融合し、美しいピアノ曲がほのぼの流れる空間で食事を嗜んだ。


まつだいカールベンクスハウス内部

カフェ渋いでの食事1 カフェ渋いでの食事2 カフェ渋いでの食事3


冬とは思えない室内の暖かさ

 ベンクスハウスの中に入ってからずっと思っていたのだが、このレストラン、広いのにかなり暖かい。このとき昼とはいえ、外は10℃ほどなのに、これほど暖かいのはどうしてなのか。まず断熱材だ。新潟県十日町市は豪雪地帯であり、その寒さ対策として、カールさんは厚さ10㎝の断熱材を外壁や床に忍ばせている。薪ストーブで温めた空気を部屋に滞留させることで、この暖かさを実現しているのだ。ペアガラスも大きな役割を果たしている。ここにいうペアガラスとは、いわゆる二重ガラス窓のことで、断熱性に優れている。このため、窓を大きくしても外部との空気の入れ替えが起こらず、部屋を暖かく保つことができる。雪のピーク時は1階部分が埋まるほどであり、自然光をなるべく多く取り入れつつ室内の暖気を失いたくない。ちなみにこのペアガラスはドイツから輸入しているそうだ。


薪ストーブ 新しいタイプの薪ストーヴ


カールさんと対面!

 15分ほど食事をしていると、2階のアトリエからカールさんが下りて来られ、「こんにちは」と笑顔で一言。2階の事務所で打ち合わせをしていたらしい。明日現場を報告する竹所で再生中の古民家の案件を検討されていたようだ。お仕事で忙しい中、わざわざ挨拶に来てくださる優しさに感動です…! 5分ほどの短い会話だったが、翌日竹所で古民家再生の工事をすると聞いた。私自身も明日、竹所へ行く予定だったため、これまた運が良い。「また明日会いましょう」と、カールさんはお仕事に戻られた。


ペアガラス カールさん2ショット
(左)ドイツ式ペアガラス (右)記念撮影


カールベンクス古民家ゲストハウス


カールベンクス古民家ゲストハウス

 まつだいカーベンクスハウスを後にし、徒歩約1分でこの日の宿泊所「カールベンクス古民家ゲストハウス」へ到着。玄関扉はどうやら解体された蔵から譲り受けたものらしい。道理で重いはずだ。中に入ると圧倒される。構造材の露出、和の家具・建具はもちろん、古材を再利用したテーブルで”和”のオーセンティシティをアピール。ソファやカーペット・椅子・ペアガラスなどの”洋”の要素でアメニティも確保している。まさに新旧融合・和洋折衷の内部空間であった。唯一残念と言えば、薪ストーブではなく石油ストーブを使用していたことだが、薪燃料の確保は容易ではなく、素人が薪に火をつけるのも簡単ではないのだろう。ともかく断熱材とペアガラスのおかげで、シャツ一枚で過ごせるほど暖かかった。


ゲストハウス内部 箱階段
右:創作的箱階段(タンス×階段)。家具の扱いが天才的!


個室の快楽

 ゲストハウスの1階は共有スペースで、2階が個室。楽しみでならないため1階の視察を終えるや、箱階段を踏んで2階へ上がった。宿泊部屋の扉を開けると、黒くて太い古梁が目に飛び込んでくる。かなりの存在感があり、これにも圧倒された。ベッドに寝転んでみると、先ほどの梁が目線に入る。魅入られて夜は眠れそうになかったが、明日の竹所訪問に備えて早めに就寝することにした。ちなみにこの部屋の窓もペアガラスとなっており、1階同様、ストーブ1台でかなり暖かい。外の気温は10℃以下まで冷えていたが、ここでもシャツ一枚で眠ることができた。(ウェイチアン) 《続》


個室1 個室2
存在感のある古梁!

《連載情報》雪国の再生古民家をたずねて
(1)十日町市松代 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2753.html
(2)十日町市竹所 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2754.html
(3)智頭町板井原 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2755.html
(4)美作市大原・右手 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2756.html
(5)美作市大原・右手〈学生課題〉 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2757.html

《関係サイト》
買い物に悩むバースデー(大原・右手の学生課題〈2〉含む)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2758.html

北陸に居場所をもとめて
(1)佛子園-ごちゃまぜのまちづくり
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2547.html
(2)輪島カブーレ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2550.html
(3)カールベンクスさんの古民家再生-松代と竹所
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2551.html
(4)安楽寺三重塔と大法寺三重塔
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2554.html
(5)JOCA本部-駒ヶ根
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2557.html

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Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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