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悔いのない一日

 泣いてしまいました。棺を囲んで、喪主(奥様)の挨拶を聴いていて涙をこらえることができなかった。「体調がよい」という連絡が朝からラインであり、「お正月は家で過ごせるかもしれないね」と返信した28日、午後から酸素マスクで口と鼻を覆われ、「ぼく、重症みたい」というラインが届いたが、コロナ等対策のため面会できないまま、帰らぬ人になったという話を淡々とされた。横で娘さんが故人の遺影を両手でもっている。何年前の写真なのだろうか、白髪の笑顔が清々しい。
 自分の親族を除いて、人様の葬儀に出ることなどない私が、このたびは礼服を新調し、慣れないたびねっとで新幹線のチケットを予約し、東京駅と浅草橋と町屋で迷子になったけれども、悔いのない一日を過ごすことができました。バルドにいる大貫さんに改めて感謝し、ご冥福をお祈り申し上げます。


1225有楽苑01旧正伝院書院(重文)04含翠門01 有楽苑含翠門


 待機のロビーで、中国留学1年先輩のMさんと話をしていて、送棺後、元NHKのジャーナリストNさん、元人文研の中国現代史大家夫妻の五人で町中華に入った。その後、千代田線に3人で乗り、Nさんは丸の内で先に下車。わたしとMさんは大手町で降りて東京駅まで歩いた。途中、いかにも東京という洒落たお茶屋があり、そこで2時間近く話しただろうか。基本は、わたしが新石器~古代の知識を提供するかたちとなった。有り難くもあり、嬉しくもあったけれども、「耳学問」のもとにされるのは困る。執筆中の該当部分を読んでほしい、とも言われた・・・・近代建築史の人たちとは世界観が違うからなぁ。ヒロシだよな、ヒロシのいうとおりだ。少し刺激を受けたとすれば、自分も引退後、通史を書こうという意欲にとらわれる可能性を感じたことかもしれない。20年以上講義してきたのだから、それくらいのネタはある。そのネタはわたしだけのモノだけど。


1226永保寺00全景01 虎渓山永保寺


東京在住編集者
 今年は年初から天災、事故、事件が立て続けにあって、たいへん辛い幕開けとなりました。大貫先生ご逝去のことも存じませんで、驚いております。弊社から書籍を刊行された折には、原稿が間に合わないお弟子さんに先生からお口添えを、とお願いしたといころ、「彼はさぼって書かないのではなくて、今、考えていて書けないんだよ」と穏やかにおっしゃったことが心に残っております。謹んで、大貫先生のご冥福をお祈り申し上げます。

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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