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虎渓山永保寺

1226永保寺01開山堂02梵音巌01 1226永保寺01開山堂01


巌と窟の禅寺

 「住まいの建築と歴史」講義の第11回「金閣と銀閣-禅宗様と方丈と枯山水」、第12回「書院造」をまたぐようにして、夢窓疎石(1275-1351)の話をする。動画も活用しながら。もちろん虎渓山永保寺を取り上げるのだが、これまで訪問したことがなかった。ただし、本家lablogには2回登場している。いずれも賀状の写真として修理現場の技師(今は独立、菅原遺跡と関係あり)から送られてきたものである。私学としての環境大学が終わろうとしていたころの年賀紹介である。文末にサイトを示しておく。じつは先日の「崖と建築のヒエロファニー」でも梵音巌なる巨岩が聖地の始まりであり、仏寺はその聖地を活用したものであろうと述べた。本堂にあたる観音堂(国宝・南北朝)は、案内板によると、聖観世音菩薩坐像を岩窟に祀るとあり、ますます巌(いわお)や窟(いわや)との関係を感じたが、内部も背面もみていないので、どうなっているのかは分からない。


1226永保寺02庭01梵音巌01 1226永保寺00全景01


 梵音巌は思っていたほど大きくなかった。岩上に六角堂を構え、多数の石仏をまわりに配す。観音堂から池の対岸に木造アーチ式の無際橋をわたす。中央に亭あり。わたしと家内の脚でもなんとか渡りきった。橋を渡って右に折れると最上の撮影スポットがあり、記念写真を撮影しようと待機していた。来た、来た、3人家族だ。娘さんに撮影をお願いすると、「ここを押せばいいんですか」と訊ねられたその発音で中国人であることがわかった。


1226永保寺02庭02無際橋02 1226永保寺02庭02無際橋01絵様01


1226永保寺00全景03上海01 1226永保寺00全景02夫婦


四平路を隔てた交流

 あとはいつものとおり。気がつけば中国語だけの状態に陥っている。聞けば、上海の一家で、私が同済出身だというと、向こうは3人のうち2人が復旦大学OBで、「同じ四平路ね、わっはっはっ・・・」。娘さんは復旦からボストンに留学したのだという。大学名は聞かなかったが、ボストンと言えばハーバードにちがいない。そこで日本語を学んでいるんだという。こりゃ幹部だな・・・娘さんは、座禅はどこでやってるのか、と私に訊いた。「分かりません」。ハーバードで日本文化を学んでいるのか、あるいはまた禅ないし仏教を学んでいるのか。日本文化なら日本で学ぶべきだし、仏教ならフランスが本場なんだけどね。まぁ当然ハーバードは素晴らしいと思います(一度だけ訪問したことあり)。年末にこうした出来事があり、本当に上海と縁の深い一年となりました。

権現造のような開山堂

 そのスポットの奥に開山堂(国宝・南北朝)がある。この建物は神社の権現造、もしくは中国の工字殿に近い平面をしている。方一間裳階付きの祠堂の前に方三間の昭堂(外陣礼堂)を配し、相の間でつないで1棟とする。昭堂の奥に夢窓国師と開山仏徳禅師の頂相を祀り、奥の祠堂には開山の墓塔である宝篋印塔を安置する。観音堂が板垂木を用いる省略的な禅宗様で、和様の要素を少なからず含むのに対して、昭堂は三手先の禅宗様詰組に扇垂木、化粧屋根裏など純然たる禅宗様として注目される。


1226永保寺03開山堂01 1226永保寺03開山堂02細部


《参考サイト》
日本のいちばん暑い町(2011)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2454.html
岐阜からの賀状(2012)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2824.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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