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鯰のナレズシ 早くも試作(3)

0514鯰ナレズシ冷蔵庫02 ナレズシ魚醤確保01


鯰のナレズシ開封

 5月14日(火)、卒論ゼミの時間を利用して、先月23日に漬けた鯰ナレズシを、いったん開封して状況を観察し、ゼミ室の冷蔵庫に樽ごと移動させた。この日の作業者は、安部、荻ノ沢、出見、西山、脇野(以上4年ゼミ生)。主な作業内容は、①鯰ナレズシ漬樽の開封、②上澄み液(魚醤?)の取り出し、③再度密封、④ゼミ室冷蔵庫への移動、である
 漬物樽を置くスタジオは日陰にあり、自然光をほぼ遮断しているので、外気の温度変化に影響を受けにくい涼しい部屋である。入室すると、うっすら発酵臭がしていた。まずはナマズを塩麹漬している樽を開け、中を確かめる。上蓋を開けると、強い発酵臭が鼻を刺激した。良く言えば長期間発酵させた乳製品、悪く言えば生ゴミのような臭いである。漬けてからちょうど3週間。かなり発酵が進んでいるようだ。何重にも巻かれたラップを一枚一枚はがして除き、重石と中蓋の上下には、ベージュ色に濁った上澄み液がかなり溜まっている。この上澄み液は、おそらく「魚醤」に近いものであろう。


ナレズシ開封前 ナレズシ開封01 ナレズシ開封03魚醤(上澄み液)


上澄みをナマズコーラのボトルへ移す

 上澄み液はまずボウルに流し込んだ。かなりの量である。次に液の表面に浮かぶ泡のような灰汁をスプーンで掬って取り除いた。それから、液の一部をナマズコーラの瓶に移す。教授が週末に「ナマズの里、埼玉県吉川市」を訪れてゲットされた空き瓶である。瓶の口に漏斗をはめてスプーンで上澄み液を少しずつボトルに流し込んだ。余った上澄み液は廃棄した。上澄み液は時間が経つと再び溜まってくるので、定期的に取り除かなければならない。
 瓶詰にした上澄み液の臭いを嗅いでみた。容器の上蓋を開けた時のようなきつい発酵臭かと思っていたのだが、実際にはさほどの悪臭ではなく、酸味のある乳製品のような匂いがした。酸っぱいラッシー(インドの甘い飲むヨーグルト)である。魚醤は塩漬けにした魚を発酵させてできる醤油のようなものであり、東南アジアのナンプラ-やニョクマムが良く知られている。ナレズシは塩だけではなく米飯の乳酸発酵を利用して作るため、それらの魚醤よりも酸味が強いものになりそうだ。
 わたしは魚醤を口にしたことがなく、その魚醤が作られる現場を見たことももちろんないが、スーパーなどでよく見る魚醤はこのように作られていることを体感し、少し感動した。


ナレズシ上澄み取り03 ナレズシ灰汁取り02 ナレズシ上澄み瓶詰01 
 

ナレズシ上澄み処理後02 ラップ締め01 ギギor小鯰01
(右)ギギ o r小鯰を取り上げてみた


再度密封してゼミ室の冷蔵庫へ移動

 上澄み液の取り出しが終わるとナレズシが露わになる。教授が、鯰にまぶした塩麹飯を少し味見したところ、とても酸っぱいようだった。重石と中蓋を洗い、よく水気を拭き取って再びナレズシの上に載せ、樽の上口をラップで何重にも封印した。そして上蓋を被せ、樽を台車に載せてスタジオを後にした。ゼミ室に着いてからは、鯰ナレズシの樽と上澄み液の瓶を冷蔵庫しまって、この日の作業は終了した。小一時間の仕事であった。

 今回試作している「鯰ナレズシ」は、6月12日(水)に開催される「東鯷人cafe(第2回)」で試食することとなっている。これからのさらなる発酵によって、美味しいナレズシが出来上がることに期待するばかりだ。〔趙雲至龍〕


0514鯰ナレズシ冷蔵庫01 ゼミ室冷蔵庫へ03 ナレズシ上澄み瓶詰02


《関係サイト》
1.鯰のナレズシ 早くも試作
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2828.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2829.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2838.html
2.鳥取県東部のナレズシ
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2826.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2825.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2830.html
(4)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2831.html
3,ナマズ食の文化史的再評価と郷土料理としての復興
(1)採択 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2787.html
(2)表彰 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2813.html
(3)2024大学院歴史遺産保全特論 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2822.html
4.東鯷人cafe(第1回)満員御礼
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2796.html
5.ナマズ食に係る活動記録-2023年度前期「歴史遺産保全特論」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2700.html
6.東鯷人ナマズ屋 環謝祭
14日(土)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2678.html 
15日(日)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2679.html

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Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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