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尾崎家住宅建造物、重要文化財に!

2013年5月18日毎日新聞(22面) 毎日新聞5月18日(22面)


 一昨日、大々的に報じられたとおり、尾崎家住宅建造物の重要文化財指定が確実になりました。思い起こせば、ミヤモトの第1回調査が2005年10月、2006年度にホカノやキタノさんが本調査をおこなって、報告書を刊行したのが2007年11月、2011年1月に県指定保護文化財となり、このたびようやく国の重要文化財の答申がなされる。あしかけ8年か。
 これで、なんとか先代御当主の御恩に報いることができたかもしれません。尾崎家の皆様及び関係者ご一同に深く感謝申し上げます。新聞記事にもあるように、尾崎家では現在、重文指定に伴う公開を検討されています。10日ばかり前、尾崎家を訪ねたのはその打ち合わせのためでした。幸い、今年はゼミ学生が例年より多いので、研究室をあげて支援させていただきます。
 草むしりでもなんでもやります。一般公開を成功させましょう。


読売IMG圧縮02 2013年5月18日山陰中央新報(27面) 2013年5月18日日本海新聞(23面) 2013年5月18日アサヒ新聞
(左から)読売新聞、山陰中央新報、日本海新聞、朝日新聞の記事


0510尾崎家01


尾崎家住宅を訪ねて

 5月10日の子守神社見学の後、湯梨浜町の尾崎家住宅に向かいました。先生が講演のことで相談があり、今回おそらく学生の見学はできないだろうと言われていましたが、奥様のご配慮で屋内もみせていただけました。ありがとうございます。
 尾崎家住宅はASALABの先輩方が調査し、報告書を刊行されています。ブログでも何度も紹介されているので、詳しくは述べませんが、今回同行されたS先生は近代建築史の専門家であり、吉田享二(元建築学会長・早稲田大学教授)の設計された応接間についてご教示いただきました。S先生曰く、「民芸的な材料を選んで応用し、建築化しているのは珍しい」とのことです。洋間の窓の下方にも同じガラスが使われており、鳥取大震災の際にも大きく揺れたが一枚も割れることはなかったそうです。仏間と座敷は形がよく似ており、仏間の方が新しいように見えるが、実際は元あった仏間を真似て座敷を造り、その後老朽化した仏間を吉田享二が移築・改修したため仏間の方が新しいように感じるけれども、歴史的な価値はとても高いそうです。(セツ)


0510尾崎家04
↑吉田設計の民芸調応接間 ↓吉田改修の仏間
0510尾崎家03

0510尾崎家02
↑ 国指定名勝「松甫園」の一角にある手水鉢のそばに水琴窟がある(日本最古?)。

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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