第30回六弦倶楽部練習会


塩谷定好写真記念館
9月28日(日)、赤碕の塩谷定好写真記念館でギターを弾いてきた。会場は三度笠石像でおなじみの菊港からほど近い街道沿いにたつ明治初期の町家である。対面にしばしば山陰ギターオフの会場となる某医院がある。
塩谷定好はこの町家に生まれ、倉吉農学校を卒業後、大正8年、赤碕にて写真の愛好会「ベストクラブ」を創設。昭和元年、『アサヒカメラ』創刊号第1回月例コンテストで1等になり、以後、国内外で名声を高めた。記念館は文化財としての指定・登録はなされていない。NPO法人塩谷定好フォトプロジェクトを中心に、近隣住民のサポートにより修復がなされ、運営されている。スタッフの生き生きとした姿が印象的だ。


敷居をまたぐと、土間の向こうのカウンターでくつろぐギター仲間の姿がみえた。トオリニワは「汐風」という名の洒落たカフェに改装されている。私も休憩時間にレモンスカッシュをいただいた。奥には増設部分があり、土蔵と一体化してレストランになっている。なかなか流行っていました(売り切ればかりで残念)。
座敷にあがると、老紳士がニコニコされている。河本家住宅の調査でお世話になった小谷先生だ。先生は、私の髭面をみてポカンとされた。写真記念館の修復・運営にもご尽力されたようで、この日のギター練習会が気になったそうです。対面の医院に務めるMさんと私の共通の知人ということで、演奏のトップバッターがMさん、わたしが2番バッターとあい務めることになりました。会場には続々と地元のご婦人たちがお集まりになり、お茶を片手におしゃべりしつつ演奏を聴いていただいた。なんとも、よい雰囲気!

↑六弦倶楽部のメンバー ↓来場者



1.How deep is your love?(Gibson & Gibson) ~ I still can't say good bye(R. Binn &J. Moore)
「愛はきらめきの中に(How deep is your love?)」は映画ナイトフィーバーの挿入曲。ビージーズ最高の名曲かもしれません(ヨーク「サンディ・モーニング・オーバーキャスト」の元歌??)。メロディとコード進行が卓越しており、何回聴いてもあきないな。世界的なヒット曲とは、こんなふうにできてるんだと納得する次第。余計なことを考えず、綺麗なメロディとコード進行をシンプルに味わってもらうのがいいと思っています。「さよならが言えなくて(I stiil can't say good bye)」は、チェット・アトキンスがコンサートの締めにソロで弾き語りするバラード。父への思いを淡々と唱う姿に聴衆はみな涙します。トミー・エマニュエルがこの曲を受け継いでますが、エマニュエルの場合、歌に泣きが入っている分だけ、チェットほどの感動を与えてはいないようです(アクセスが少ない)。
2.Golden Slumber(Lennon & McCartney)
ビートルズのカラオケで十八番にしている曲です。『アビーロード』B面の最後から3曲めの短いバラード。この歌をうたって90点以上出たんですが、90点以上の場合、画面のお姉さんが浴衣脱いじゃうっていうカラオケでして、ほんとにパイナップルポロんポロンとなって、カウンターが騒然とした経験があります。
3.It's Only a Paper Moon(B.Rose・E.Y.Harburg & H. Arlen)
1935年にヒットしたスタンダード。昨年11月の水鳥公園で演奏しましたが、少し練り直して再演しました。コピーしてるわけじゃないけど、アールクルー『ソロギター』1曲めのアレンジを参考にしています。
【来場した年配女性群のリクエストに答えて】
4.加山雄三メドレー: 旅人よ~夕日赤く (岩谷時子&弾耕作)
あとで聞いたところ、これがいちばん良かったそうです。中高熟年聴衆のために、こういうヒット曲の持ち歌を隠しもっていたほうがよいみたいですね。

休憩時間に裏庭をうろついていて、座敷の方をみると、群がるご婦人たちの中に美少女を発見。カメラをむけると怪訝な顔されましたが、みんなまとめて記念写真ということにして、おばあちゃまから説得していただき、パシャリ!
まだ中学校3年生なんだけど、「環境大学に入りたい」というので、「今からそんな低い目標じゃ話になんない。もっとちゃんとした大学をめざしなさい」と尻を叩き、ついでに「駄目ならAKBがあるよ」とサジェストしました。本人は照れ笑いして、首を横に振ってました。ろくな教師じゃないね。
またまた楽しい練習会でした。企画されたMさんと会長さんに感謝申し上げます。

↑汐風カウンターの女性はみな近隣の若奥様。

↑増設レストラン。閉会後、さるびあ珈琲でだべりました。