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摩尼山~砂丘ミニトレイル(Ⅳ)

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環境学フィールド演習

 5月19日13時から、1年の環境学フィールド演習に同行した。先生、ケントさんとわたしで1年生49名(2名欠席)を引率する。大学からバスで大雲院へ。そこから鳥取東照宮(樗谷神社)まで町歩き、東照宮からは再びバスで摩尼寺門前まで移動し、お馴染みの林道ルートで湯山まででて、最終目標は砂丘ということに決まっていた。


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大雲院~東照宮

 このたびは田尻住職から直々の説明をうけた。1年生たちは江戸時代にもっとも力のある寺院でありながら維新後の神仏分離令で「忘れ去れられ」ていった寺院の仏像や市街地最古と言われる本堂建築に圧倒されていた。
 私の先導で東照宮まで行くことになり、まず逆送して登録有形文化財「吉村家」を眺め、さらに廣徳禅寺や観音院を通りすぎ、正面に鳥取城跡(久松山)を望むポイントで右に折れた。まもなく市指定文化財「グランドアパート(佐々木家住宅)」が樗谷駐車場の対面にみえた。鳥取東照宮にも1年生たちは鋭く反応していた。
 さきほど見学した大雲院の跡地を俯瞰しつつ、大雲院が管理した重要文化財「鳥取東照宮」に参拝する。歴史の道筋をたどっていくようで、さらに中国自然歩道の入口で「摩尼寺に至る山道」であることが知らされた。歴史が次から次へとつながってゆく。


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摩尼寺~湯山~??

 摩尼寺門前では、寺に檀家がいないこと、大雲院の住職は引退後に摩尼寺の住職になって生涯を終え摩尼山の麓の墓地に祀られること、かつての発掘調査のことなとが簡単に説明された。そして、大雲院住職の墓をみてお馴染みの林道に向かった。ここでも私が先導していたが、集落へ入る一歩手前の道を間違え引き返すようなこともあった。
 湯山から先は私以外道を知る者がいないので、当然先導することとなった。私のようなものでも確実に間違わずに砂丘へと到達する道、つまりGW中に歩いた道、梨狩り街道(国道)を通った。この日厚くて日差しが強く、景色も殺風景で、砂丘まで延々砂漠のような国道の路肩を歩きとおす状態になった。まるでフライパンの上で焼かれながらの行進であり、いたたまれなくなった先生がトレック中止を判断された。砂丘会館でまつバスを呼び寄せ、車内に入って全員が感想文を書いた。「砂丘に行きたかった」という感想文がちらほらみられたという。責任を感じている。


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↑大雲院はここにあった!



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 もともと先生は先回の湯山訪問で地元の方から情報を収集され、「湯山からラッキョウ畑に向かって歩き、そこを突き抜けて左に曲がると海岸線にでる」という指示を受けておられた。どうしてその道に進まないのかと気が気でなかったそうである。湯山の山肌には梨園がひろがっており、これを喜んでみる学生もいた。梨の次にラッキョウ畑をみて、砂丘に近い海辺の道を歩けばどんなに素晴らしかったであろうか。そのことに気づかなかった自分を恥じている。


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反省

 帰学後、先生から二つの問題点を指摘された。まずは集中力の欠如。フィールドのヒアリングで貴重な情報が得られていたにも拘わらず、ぼ~っとしてそれを聞き逃してしまった。ラッキョウ畑の情報はブログにも書き込まれている。事前の情報整理もうまくいかなかった。次に感受性の問題。トレックの下見で国道を3キロ以上歩き、国道がトレックにふさわしい道路ではないことを感じることができなかった。これは、とどのつまり、活動の目的が何なのか、トレックは何のためにするのか、という研究主題に対する自覚が足りないことを意味している。おおいに反省しなければならない。
 今後の課題としては、二つのルートの探索が必要である。一つは大雲院~鳥取東照宮の山道。今回は町中を歩いたが、稲荷神社を経由して北北東へ少し遠回りする別のルートを歩いてみること。いまひとつは、いうまでもなく、湯山からラッキョウ畑を経由して海沿いを歩き砂丘に至る散策路の発見である。
 先生におつきあいいただければ簡単に解決するだろうが、フィールド演習の落とし前は自らつけるしかないと思っている。

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↑(左)摩尼寺墓地 (右)夕暮れのキャンパス(シロツメクサ満開)

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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