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寅次郎の告白

0511葛飾柴又02参道03とら屋05映画ポスター


遙かなる河原

 BS17「土曜は寅さん」とレンタルDVDをあわせると、「男はつらいよ」48作中39作をすでにみている。暇さえあれば、まだ見ぬ作品をテレビの画面に流していたいとは思うものの、晩年の作品に限るならば、もうひとつ手を出す気にならなかった。渥美清が癌を患って主役の重荷に耐えかね、甥の満男(吉岡秀隆)を事実上の主役としてストーリーが展開するからだ。
 しかししかし、残る作品も数少なくなっているわけでありまして、以下をみてしまったのです。

  第42作 「ぼくの伯父さん」(1989)後藤久美子・檀ふみ
  第43作 「寅次郎の休日」(1990)後藤久美子・夏木マリ
  第44作 「寅次郎の告白」(1991)後藤久美子・吉田日出子
  第45作 「寅次郎の青春」(1992)後藤久美子・風吹ジュン


0511葛飾柴又02参道04うなぎ


 驚いたね。第44作 「寅次郎の告白」の舞台は鳥取であります。後藤久美子が家出して鳥取をさすらう。途中、倉吉で寅さんと出会い、砂丘で吉岡と落ち合う。倉吉と砂丘は分かります。鳥取県を代表する景勝地だからね。ところが、後半、吉田日出子と寅さんのラブ・コメディの舞台となるのは河原だ。倉吉の河原町(かわらまち)ではなく、上方往来の河原宿。そう、わたしの故郷です。しかも、昨年実習・演習で町並みを描いたところ。
 吉田日出子は「新茶屋」の女将役。新茶屋では子供のころよく遊びました。そこから霊石山も千代川もみえる。野菜を洗い、鮎をざるに移す背戸川もよく知っている場所でした。魚釣り場は国英と片山のあいだにある堰堤のまわりでして、ここで私自身なんども鮎を釣り、逢引きもしたんです。


0511葛飾柴又02参道05たかぎ屋


0511葛飾柴又02参道06とらや内部


   (ここで一回飲みにでたのね・・・)

 キアラによると、寅さんの撮影(1991)は高校のころだった。吉岡温泉に撮影クルーが宿泊していたそうです。そんなこと、みんな知っているんだって・・・当時河原は八頭郡でありまして、未だ鳥取市に併合されておりません。ところが、エンドロールには「鳥取市」だけが紹介され、河原町のことは一行もでてこない。しかるに、河原宿は本編の最も重要な舞台になっている。この地に生まれ育った者なら、ここにこういう町並みや風景があることを知っていますが、山田洋二はいったいどのようにして河原宿の情報を仕入れたのだろうか。あまりになじみ深い場所ばかりで、しかもセンスのよいところを選んでいるので、脱帽した次第です。
 倉吉についても、鍛治町の鍛冶屋「ひろせや」、河原町の鉢屋川五叉路(錦鯉遊泳)、角地にあった三角形の八百屋など、よくぞまあここを、と思うところばかり選んでいる。よほどしっかり下見をしないと、こうはいかないでしょう。
 
 河原町・鍛冶町ほかの倉吉の町並み、上方往来河原宿の町並みは、わたしたちが精魂こめて連続立面図を描いてきた場所です。因縁めいたものを感じないわけにはいきませんね。
 すでに一名の学生に指示を与えています。乞ご期待!


0511葛飾柴又00駅02銅像

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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